たばこは肺ガンや咽頭ガンの一因であることはよく知られていますが、コレステロールにも影響を与えることは案外知られていないかもしれません。今回はたばこが悪玉コレステロールに与える影響についてご紹介します。

たばこがコレステロールに与える影響

たばこに含まれるニコチンは発ガン性物質ですが、それだけでなく脂質の代謝にかかわるリポタンパクリーゼという酵素を不活性化させてしまいます。リポタンパクリーゼは中性脂肪を遊離脂肪酸とグリセロールに分解する酵素です。この酵素の働きを阻害してしまうので、いくら代謝を高めて中性脂肪を減らそうとしても喫煙している限りは、なかなか中性脂肪を減らすことができなくなります。中性脂肪と悪玉コレステロールであるLDLは比例するので、中性脂肪が増える=悪玉コレステロールが増える、という結果になります。

たばこは動脈硬化を進行させる?

悪玉コレステロールが増えると、血管壁にコレステロールがつき、血管を狭めて動脈硬化を起こしやすくなりますが、喫煙はさらに動脈硬化を進行させてしまうという弊害があります。喫煙するとニコチンの刺激でアドレナリンなどのホルモンが分泌されます。すると、血圧が上がり脈拍が増えます。さらに、血液中にニコチンが増えると血管はもろくなります。一酸化炭素も増加するので、血管の内部が炎症を起こします。この炎症を静めようとして肝臓ではLDLコレステロールが大量に作られ、結果としてコレステロール値が上がるうえに動脈硬化の危険を倍増させます。まさに百害あって一利なしとはこのことです。